UTAGEから送ったメールが届かない、迷惑メールフォルダに入ってしまう。そんな相談で最初に確かめるのが、送信元ドメインのDKIM・DMARCの設定です。設定そのものは「UTAGEに表示された値をDNSに追加する」だけですが、どのドメインで送るか、DNSをどこで管理しているかを決めないまま始めると、途中で止まりやすくなります。

この記事では、設定の前に決めておくことと、設定したあとに確かめる順番を整理します。

この記事でわかること所要時間 約12分(DNSの反映待ちを除く)
  1. 用意するもの

    独自ドメインのメールアドレス、DNSの管理画面に入れるアカウント、テスト用のGmailアドレス

  2. この記事の手順
    1. 01送信に使うドメインを決める
    2. 02DNSの管理場所を確かめる
    3. 03UTAGEにドメインを追加する
    4. 04DKIM(CNAME)を追加する
    5. 05DMARC(TXT)を設定する
    6. 06Gmailで「PASS」を確かめる
    7. 07届かないときの切り分け
  3. できるようになること

    DKIM・DMARCを設定し、届いているかを順番に確かめられる

この記事でできること
DKIM・DMARCを設定し、届いているかを順番に確かめられる
所要時間
約12分(DNSの反映待ちを除く)
用意するもの
独自ドメインのメールアドレス、DNSの管理画面に入れるアカウント、テスト用のGmailアドレス
この記事の前提

UTAGEでメールを送る場合の話です。メール送信機能を一切使わない場合は対応不要と、公式マニュアルに書かれています。操作画面の細かな手順は、各ステップに置いた公式マニュアルで確認してください。メニュー名は執筆時点(2026年10月)の表記です。

設定と確認の手順

  1. 送信者メールアドレスのドメインを決める

    最初に、配信で使う「送信者メールアドレス」を1つに決めます。DKIM・DMARCはメールアドレスではなく、そのドメイン(@より後ろ)に対して設定するからです。

    • GmailやYahooメールなどのフリーメールは、送信者メールアドレスに使えません。独自ドメインのアドレスを用意します
    • 公式マニュアルでは、サブドメイン(info@sub.example.com など)よりルートドメイン(info@example.com)が推奨されています
    • ファネル用の「独自ドメイン設定」が済んでいなくても、メールのDKIM・DMARC設定は行えます

    送信者メールアドレスと、そのドメイン名をメモに書いた

    詳しい操作手順(公式マニュアル:Gmailガイドライン変更への対策)

    ステップ配信のメール作成画面。「送信者名」「送信者メールアドレス」「件名」の入力欄が並んでいる(送信者名とアドレスは見本です)
    DKIM・DMARCは、この欄に入れるアドレスのドメインに対して設定する
  2. DNSを管理している場所を確かめる

    レコードを追加する先は、ドメインを買った会社とは限りません。ここを取り違えると、正しく入力しても反映されません。

    • 原則は、ネームサーバーで紐づけているレンタルサーバーのDNS設定
    • 別のDNS管理サービスを使っている場合は、そのサービス
    • ネームサーバーを変えずにAレコードだけ指定している場合は、ドメインの取得元
    • ドメイン取得サービスとレンタルサーバーの組み合わせによっては、CNAMEを追加できずに使えないことがあります。設定は外部の記事ではなく、UTAGEのマニュアルで確かめます

    エックスサーバーのように、ドメインサービス側とサーバー側の両方にDNSの設定画面があるサービスもあります。どちらがネームサーバーとして使われているか分からないときは、ドメインサービスに問い合わせるよう公式マニュアルに書かれています。

    「どの会社の、どの画面でDNSレコードを追加するか」が言える

    注意点(公式マニュアル:NG操作一覧)

    詳しい操作手順(公式マニュアル:DNSレコードの追加先)

    レンタルサーバーの管理画面でドメイン設定を開き、ネームサーバーの欄を指さしているイメージ図(特定のサービスの画面ではありません)(イメージ図)
    レコードを追加する場所を先に特定する(イメージ)
  3. UTAGEにドメインを追加して、表示された値を控える

    上メニューの「メール・LINE配信」から、左メニューの「DKIM・DMARC認証設定」を開き、「追加」から送信元のドメインを登録します(マニュアルの記事によっては「DKIM認証設定」と書かれています)。保存すると、DNSに追加するレコード名と値が表示されます。

    • 入力するのはドメイン名だけです。メールアドレスの形では登録できません
    • 表示された値は自分の画面のものを使います。マニュアルの画面例の値をそのまま写さないようにします

    レコード名・種類・値の3つを、コピーできる状態で控えた

    詳しい操作手順(公式マニュアル:DKIM/DMARC認証設定 その他のレンタルサーバー編)

    「DKIM・DMARC認証設定」の画面。DKIM認証設定の「必要なDNS設定」(レコードタイプCNAME)と、DMARC認証設定の「推奨のDNS設定」(レコードタイプTXT)が表示されている(レコード名と値は見本です)
    表示された値は、次のステップでそのまま使う
  4. DKIMのレコード(CNAME)をDNSに追加する

    ステップ02で確かめたDNSの画面で、種類を「CNAME」にしてレコードを追加します。名前には「〜._domainkey」の部分、値にはUTAGEに表示された値を入れます。

    • ドメイン部分(.example.com)が入力欄の外に固定表示されるサーバーでは、その前だけを入力します。二重に入れると別の名前になります
    • レンタルサーバーの管理画面で「DKIM」を有効にしていても、UTAGE用のレコードは別に必要です。サーバー側のDKIMは、そのサーバーから送るメールにしか効きません
    • ファネル用の独自ドメインでCNAMEを登録済みでも、レコード名が違うので並べて登録できます

    DNSのレコード一覧に、UTAGEで表示されたものと同じ名前のCNAMEが並んでいる

    詳しい操作手順(公式マニュアル:エックスサーバー編)

    DNSレコードの追加画面のイメージ図。ホスト名の入力欄のすぐ外にドメイン部分が固定で表示され、その境目を虫眼鏡で確かめている。種別はTXT(特定のサービスの画面ではありません)(イメージ図)
    ドメイン部分を二重に入れていないかを見る(イメージ)
  5. DMARCのレコード(TXT)を設定する

    DMARCは、DKIMの設定ができていることが前提です。レンタルサーバーにDMARCの設定メニューがあればそこから、なければDNSレコードを手で追加します。

    • 手で追加する場合、公式マニュアルの例は名前が「_dmarc」、種類が「TXT」、値が「v=DMARC1; p=none;」です
    • エックスサーバーのDMARC設定では、ポリシーを「何もしない」にする手順が案内されています
    • 先にレコード一覧を見て、「_dmarc」のTXTがすでにないか確かめます。DMARCの仕様では、同じ名前に複数あると受信側はDMARCを適用しません。既存のものをどう扱うかは、サーバーのサポートに確認してから決めます

    「_dmarc」のTXTレコードが1つだけある

    詳しい操作手順(公式マニュアル:DMARCの設定 その他のレンタルサーバー編)

    DNSレコード一覧のイメージ図。A・MX・TXTの行の中で、「_dmarc」のTXTレコード1行だけが緑色で示され、チェックが付いている(特定のサービスの画面ではありません)(イメージ図)
    追加する前に、既存のDMARCレコードがないかを見る(イメージ)
  6. 反映を待って、Gmailで「PASS」を確かめる

    DNSの反映には数時間から48時間ほどかかることがあります。UTAGEの画面には「認証済み」のような表示が出ないため、実際にメールを送って確かめます。

    • テスト用シナリオに、登録直後に届くメールを1通作る(送信者メールアドレスは設定したドメインのもの)
    • 登録フォームから、Gmailのアドレスでテスト登録する
    • パソコンのGmailで届いたメールの「︙」から「メッセージのソースを表示」を開き、DKIMとDMARCが「PASS」になっているかを見る

    スマホのGmailアプリでは確認できません。また、独自ドメインやプロバイダのメールから転送したものでは正しく判定できないので、UTAGEからGmailへ直接送ります。

    PASSにならないときは、まずステップ03〜05の入力を見直します。一部のGmailアドレスでは、設定が正しくてもPASSが表示されない現象が公式マニュアルで案内されているので、別のGmailアドレスでも試します。特定のアドレスだけPASSにならず、ヘッダーに「spf=pass」「dmarc=pass」があれば、ひとまず設定側は問題ないとされています。

    DKIMとDMARCの両方が「PASS」になっている

    詳しい操作手順(公式マニュアル:認証結果の確認)

    パソコンでメールのソースを表示したイメージ図。上部にSPF・DKIM・DMARCがそれぞれPASSと並ぶ表があり、その下にヘッダーの行が続く(実際のGmailの画面ではありません)(イメージ図)
    確認は必ずパソコンのGmailで、直接届いたメールで行う(イメージ)
  7. それでも届かないときは、この順番で切り分ける

    PASSになっていても届かないと言われたら、原因は認証以外にあるかもしれません。手前から順に確かめると、遠回りが減ります。

    • 送信者メールアドレス欄に「DKIM・DMARCが設定されていないため…」の警告が出ていないか(出ていれば、別のドメインのアドレスを入れている可能性)
    • シナリオの「メール配信エラー」の一覧や、読者一覧のステータスが「購読中/配信エラー」になっていないか
    • 一度に大量に送っていないか、1人に1日何通も届いていないか、解除リンクや発行者情報が入っているか

    どの段階で止まっているかを、1つに絞れた

    詳しい操作手順(公式マニュアル:メール到達率の向上施策)

    「配信エラー一覧」画面上部の「表示条件」。メールアドレスの入力欄と「絞り込み」ボタンがある
    認証、配信エラー、送り方の順に見ていく

つまずきやすいところ

よくある見落とし
  • ドメインを買った会社の画面にレコードを入れたが、実際のネームサーバーは別のサーバーだった
  • レンタルサーバー側でDKIMを有効にしたので、UTAGE用のレコードは要らないと思ってしまう
  • ホスト名にドメイン部分まで入れて、「〜.example.com.example.com」のような名前になっている
  • 以前から「_dmarc」のレコードがあり、追加して2つになっている
  • 転送先のアドレスやスマホアプリで確認して、PASSかどうか判断できていない
  • DNSの反映を待たずに確認して、設定が間違っていると思い込む

Gmailの送信者ガイドラインは、2024年2月から送信者に認証などを求めています。内容は変わることがあるため、最新の要件はGoogleの「メール送信者のガイドライン」で確認してください。

NEXT STEP

どこで止まっているか分からなくなったら。

送信者メールアドレス、DNSの管理場所、確認の結果を一緒に見ながら、どこから直すかを整理します。

LINEで相談する

支援の内容はUTAGE構築サポートで紹介しています。