2026年10月29日に、UTAGE公式の勉強会「最新アップデート情報」がありました。講師はUTAGE開発者の泉さんです。今月は「機能を増やすより、サイバー攻撃に耐える地盤づくりに力を入れた月」だそうで、目玉は管理画面ログインの二段階認証でした。

この記事では、勉強会のスライドと泉さんの説明をもとに、10月のアップデートを僕なりに整理し直しました。どれが自分に関係あるのか、今日やっておいた方がいいことは何か、が分かるようにまとめています。

この記事でわかること
10月のUTAGEアップデート7つの中身と、自分に関係があるかどうかの見分け方
今日やっておきたいこと
管理画面ログインの二段階認証を有効にする(オペレーターがいる方は、必須化も)
所要時間
約10分(読む時間。二段階認証の設定は5分ほど)
この記事の前提

2026年10月29日の勉強会の時点の情報です。画面の名前や配置、今後の予定は変わることがあります。「僕は〜」と書いた部分は、UTAGEの公式の説明ではなく僕の考えです。

10月のアップデート一覧

まずは全体です。「やること」の列が空のものは、UTAGE側の変更なので何もしなくて大丈夫です。

アップデートひとことでやること
管理画面ログインの二段階認証パスワードに加えて、スマホの認証アプリの6桁でログインする全員におすすめ
登録経路の「登録時のラベル自動付与」登録経路ごとのラベルが、ステップ配信なしで付く登録経路を使っている方
売上一覧のAPI・MCP売上の検索・集計・銀行振込の入金反映を、AIや外部システムからAI連携をしている方
個別相談の担当者に「優先順位を指定」誰から順に予約を割り当てるかを、グループ分けも含めて決められるチームで個別相談を受けている方
配信メッセージAPI・LINEテンプレートAPIのアクション指定APIやMCPから、メッセージと一緒にアクションの中身も作れるAIで配信を作っている方
細かな改善(Metaのプレビュー・AIアシスト・セキュリティ)UTAGE側の改善なし
「UTAGE公式メディア」の公開導入事例を中心にした公式のサイト気になる事例があれば読む

アップデートを1つずつ見ていきます

  1. 管理画面ログインの二段階認証(今日やっておきたい)

    ログインのときに、いつものIDとパスワードに加えて、スマホの認証アプリに出る6桁の数字を入れる仕組みです。数字は30秒ごとに変わります。パスワードだけでも、6桁だけでも入れません。

    泉さんも話していましたが、ありがちなのが「ほかのサービスと同じパスワードを使っていて、そっちで漏れた情報でUTAGEにも入られてしまう」パターンです。二段階認証を入れておけば、パスワードが漏れても、スマホが手元にない相手は入れません。UTAGEの管理画面には読者のメールアドレスや売上が入っているので、僕はここが一番効く対策だと思っています。

    知っておくと迷わないポイントは次のとおりです。

    • 方式は「認証アプリ」だけです。SMSやメールでコードが届く方式ではありません。メールアカウントごと乗っ取られたら意味がないので、いちばん強い方式にした、という説明でした
    • 認証アプリは、Google Authenticator や Microsoft Authenticator などの無料アプリです。UTAGE専用ではなく、ほかのサービスの二段階認証にも同じアプリを使えます
    • 対象は契約者とオペレーターのログインです。初期状態は「無効」なので、自分で有効にするまで何も変わりません

    設定のしかた(契約者もオペレーターも同じ手順です)

    1. 管理画面の右上の名前 →「アカウント情報」→ 左メニューのいちばん下の「二段階認証」
    2. 「有効にする」を押し、パスワードを入れて確認
    3. 表示されたQRコードを、認証アプリの中の「+」→「QRコードをスキャン」で読み取る。スマホの標準カメラやLINEのカメラで読んでも登録されません。読み取れないときは、画面の「セットアップキー」をアプリに手で入れます
    4. アプリに出た6桁を入れて「確認して有効にする」
    5. 最後に出るリカバリーコード(使い捨てのコード8個)を必ず保存する。スマホをなくしたときに、6桁の代わりに使います

    ログインのときは、パスワードの次に6桁を入れる画面が1つ増えるだけです。「この端末を信頼する」のような省略の設定はないので、毎回入れます。また、パスワードを再設定しても二段階認証は外れません。

    オペレーターがいる方は「必須化」も。右上メニューの「オペレーター管理」の先頭に「オペレーターの二段階認証」が増えていて、契約者が「必須にする」を押すと、オペレーター全員がログイン後に設定を求められます。先に契約者自身の二段階認証を有効にしておく必要があります。個別に選ぶことはできず、全員一括です。

    僕からのひとこと

    QRコードとリカバリーコードは、ログイン情報そのものです。画面共有やスクリーンショットで人に見せないようにしてください(勉強会でも、泉さんが画面共有中にQRコードを映さないようにしていました)。リカバリーコードは、パスワード管理アプリなどにしまっておくのがおすすめです。

    自分のアカウントで二段階認証が「有効」になり、リカバリーコードを保存した

  2. 登録経路に「登録時のラベル自動付与」

    これは地味にかなりうれしい機能です。泉さんも「運用上しんどかったよな、と思っていたので、ようやく出せてよかった」と話していました。

    登録経路(広告A、YouTube、インスタ…のように、入口ごとに分けた登録URL)の数字は、あくまで「登録まで」です。その人が後で商品を買ったり、個別相談で成約したりしたときに「どこから来た人か」を追うには、読者にラベルが付いている必要があります。

    これまでは、経路ごとのラベルを付けるために、「登録経路が○○なら、ラベル○○を付ける」というステップ配信を、経路の数だけ作っていました。経路が100あれば100本です。今回からは、登録経路の設定画面で選ぶだけで付くようになりました。

    • 場所:左メニュー「シナリオ設定」→「登録経路」→ 追加か編集。ファネルの登録経路にも同じ項目があります
    • 選べるのは「利用しない」「管理名称と同じ名前のラベルを付与」「指定した名前のラベルを付与」の3つ。同じ名前のラベルがなければ自動で作られます
    • 「メタ広告01」「メタ広告02」のように細かく分けた経路に、どちらも「メタ」という1つのラベルを付ける、という使い方もできます
    • ラベルは登録した直後、ステップ配信が動く前に付きます。なので、配信条件「ラベル」のステップにもそのまま効きます
    注意

    設定した後の新規登録から付きます。今いる読者にさかのぼっては付きません。また、重複登録を「許可しない」にしている場合、登録済みの人が再登録してもラベルは付きません。

    僕は、広告やSNSで集客している方ほど、今のうちに設定しておく価値があると思います。どの入口から来た人が買っているかが分かると、次にどこへ力を入れるかを決めやすくなります。

    使っている登録経路の「登録時のラベル自動付与」を設定した

  3. 売上一覧のAPI・MCP

    今月のAI連携で一番大きいのがこれです。売上一覧でできることが、API(外部システム)とMCP(ClaudeなどのAI)からもできるようになりました。まずはプレビュー版です。

    できること中身
    売上の一覧・検索期間、商品、決済方法、ステータス(支払済み・振込待ち・失敗)、登録経路、購入者名・メールで絞り込み
    売上の詳細決済代行会社、振込先口座、クーポン、入金日、パートナー、領収書・請求書の設定など
    銀行振込の入金反映振込待ちの売上を、入金日を指定して支払済みにする。画面の「入金反映」と同じ動き
    月別・日別の集計1〜12月、または月内の各日の件数と売上金額、合計
    領収書・請求書の設定の更新事業者・宛名・但し書き。金額やステータスは変えられない
    売上の削除取り消せないので、テストデータの削除だけに使う

    使い道その1:銀行振込の入金チェックを自動にする。「振込待ちの一覧」と「通帳」を見比べる作業を、AIや外部システムに任せられます。入金の情報は、ネットバンクの入金明細を読むか、銀行の入金通知メールを使うか、のどちらかです。たとえば入金通知メールをGmailで受けて、AIに「通知が来たらUTAGEの振込待ちと名義・金額・日付で照合して、入金反映して」と組むイメージです。入金反映すると、画面で反映したときと同じように、会員サイトの開放や購入後メールまで動きます。

    泉さんの話で面白かったのは、決済代行会社の自動の銀行振込サービスを使わなくても、自分の口座ベースでここまでできるようになる、という点です。手数料がかからないのは大きいと思います。

    使い道その2:売上の集計・分析をAIに頼む。「今年の月ごとの売上推移を出して」「10月の売上を商品ごとに合計して」「登録経路ごとの内訳も」「決済に失敗した人は?」のように頼めます。泉さんは、自分で集計すると分析の軸が固まりがちなので、軸そのものもAIに考えさせると発見がある、と話していました。僕もこれは同感です。

    注意

    APIキーは契約者の権限で動くので、オペレーターの売上の権限では絞られません。売上には購入者の個人情報が入っています。どのAIに、どこまで読ませるかは、先に決めてから使ってください。AI連携の安全な始め方は「MCPでAIに作業させる前の安全確認チェックリスト」にまとめています。

    売上をAIに読ませる範囲を決めてから、試しに「今月の日ごとの売上は?」と聞いてみた

  4. 個別相談の担当者割り当てに「優先順位を指定」

    個別相談・個別予約のイベントで、担当者を自動で割り当てるときの順番を、細かく決められるようになりました。場所は、イベントの左メニュー「日程設定」→「担当者設定」の「割り当て順」です。これまでは「担当者設定の表示順」か「ランダム」の2択でした。

    • 順番だけ決める:このプロジェクトはこの人が強いので、まずその人に割り当てたい、というとき
    • 優先度グループに分ける:営業をチームで回していて、ベテランのグループが埋まっていたら中堅のグループへ、というとき。グループごとに「上から順」か「ランダム」を選べます

    空いているかどうかは、受付曜日・既存の予約・Googleカレンダーの予定を見て判断されます。全員埋まっていたら、申込画面に「受付が終了しました」の案内が出ます。

    申し込む側から見ると、担当者の名前を出されても選びようがないことが多いですよね。担当者は見せずに自動で割り当てた方が、迷って離脱されにくい、というのが泉さんの説明でした。一人で個別相談を受けている方には関係のない機能なので、「そういうのがあるんだ」くらいで大丈夫です。

  5. 配信メッセージAPI・LINEテンプレートAPIで、アクションの中身を直接指定

    APIやMCPで配信メッセージやLINEテンプレートを作るとき、「配信後にラベルを付ける」「ボタンを押したらシナリオに登録する」といったアクションの中身を、同じ指示の中で指定できるようになりました。

    これまでは、先にアクション管理でアクションを作り、そのIDを調べて渡す、という2段階が必要でした。今回から、画面の「新規にアクションを追加」と同じことが1回の指示でできます。こうして作ったアクションは、アクション管理の一覧には出ない「非表示のアクション」として、そのメッセージに付いて保存されます。使い回すアクションは、これまでどおりアクション管理に作って指定します。

    泉さんが挙げていた副次的なメリットが、画面で確かめやすくなることです。AIはデータを間違えて作ることもあるので、AIに作らせたあと画面でダブルチェックする、という流れにしている方には助かる変更だと思います。

  6. 細かな改善(何もしなくて大丈夫)

    • Metaのクローラーへの制限を緩めた:FacebookやInstagramにリンクを貼ったとき、ページのプレビュー(タイトル・説明・画像)が取得されやすくなりました。Metaはリンク1つで大量にアクセスしてくるので、サーバーを守るために制限していたのを、様子を見ながら緩めたそうです。メタ広告のプレビューが出にくかった方は、改善しているかもしれません
    • AIアシストのモデルを最新に:ヘッダーの「AIアシスト」などの文章生成のモデルが新しくなりました。使い方は変わりません。ちなみに泉さん自身は「ご自身のClaudeなどを使った方が出力はいいと思う。ちゃちゃっと作りたいとき用」と話していました
    • セキュリティのアップデートを多数:中身は、公開すると弱点を教えることになるので言えない、とのこと。利用者側でできることは、二段階認証を有効にすることです
  7. 「UTAGE公式メディア」の公開

    10月中旬に、UTAGE公式のメディアサイト(blog.utage-system.com)が公開されました。導入事例、機能や料金の解説、ファネル・配信・会員サイト・決済の使い方の記事があります。

    すでに使っている方には、導入事例(blog.utage-system.com/case/)が参考になると思います。どんな業種の人が、どんな使い方をしているのかが分かります。記事はこれから増えていくそうです。

今後のアップデート予定

勉強会で話されていた予定です。時期は10月29日時点の見込みで、確定ではありません。

予定時期の見込み(10/29時点)
縦長(9:16)・正方形の動画を、ファネルや会員サイトに入れられるようにする開発は終わり、最終テスト中。近々
LINEのフレックスメッセージ最終テスト中。数日以内の見込み
オペレーター権限の詳細設定(どのファネルやデータを触れるか)テストで見つかった点を直したらリリース
会員サイト(コミュニティ)のスマホアプリ11月中にストア申請。審査しだい
決済代行会社 fincode との連携11月中を目標
複数の商品を同時に決済できる機能年内を目標
クロス分析、CRM、ECサイト機能、動画の自動文字起こし未定

僕が個人的に楽しみなのは、オペレーター権限の詳細設定です。外注さんやチームに作業をお願いするとき、今は「全部触れる」か「触れない」かに近いので、ここが細かく分けられると安心して任せやすくなります。

質疑応答で出た話

勉強会の最後の質疑応答から、ほかの方にも役立ちそうなものを抜き出しました。

  • ドメインの管理会社を乗り換えたい:運用中のドメインの乗り換えは、あまりおすすめしない、とのことでした。管理会社を変えるとDNSレコードの設定をやり直すことになり、その間UTAGEにつながらない時間が出る可能性があります。どうしてもやるなら、アクセスの少ない深夜〜明け方に。UTAGE側の手続きは特にありません
  • 会員サイトの「コース名」と「管理名称」は同じにすべき?:同じにする必要はありません。管理名称は自分が管理しやすい名前、コース名は受講生が見る名前です。管理名称は入力しなくても大丈夫です
  • 決済の前に利用規約に同意させたい:決済フォームの「同意項目」を「あり」にして、規約の文章を入れます。ポップアップではなく、枠の中をスクロールして読む形で、チェックしないと決済できません
  • 一斉送信で過去の日時を指定したらすぐ配信された:過去の日時を指定すると「即時配信されますがよろしいですか」という確認が出て、OKを押すと今すぐ送信と同じ扱いになります。確認のメッセージはよく読みましょう