UTAGEとAIをMCPでつなぐと、配信メッセージの作成や読者へのラベル付けまで、AIに頼めるようになります。便利な反面、AIが別のアカウントに作ってしまったり、「設定しました」という報告と実際の設定が違っていたりすることもあります。しかも、作れても消せないものがあり、配信は一度送ると取り消せません。
この記事では、筆者がAIにUTAGEの作業をさせるときに使っている確認の手順を、作業前・作業中・作業後のチェックリストにまとめます。公式の資料に書かれている注意点は、その出典も添えています。
- 用意するもの
MCPでUTAGEとつないだAIアプリ(つなぎ方は前の記事)と、テスト用に使える配信アカウント
- この記事の手順
- できるようになること
AIにUTAGEの作業をさせる前・最中・後に、何を確かめればよいかをチェックリストで確認できる
- この記事でできること
- AIにUTAGEの作業をさせる前・最中・後に、何を確かめればよいかをチェックリストで確認できる
- 所要時間
- 約12分(読む時間)
- 用意するもの
- MCPでUTAGEとつないだAIアプリ(つなぎ方は前の記事)と、テスト用に使える配信アカウント
チェックリストは、UTAGEの決まりではなく筆者の運用です。公式の資料で確かめた事実(2026年10月22日時点)には、出典のリンクを付けて書き分けています。実際の作業の様子は、他の方が公開している解説動画で見られるようにしました。動画の作者はこの記事やUTAGEの運営とは関係ありません。
チェックリストの全体像
確認することを、作業の流れに沿って3つに分けました。番号は、この後の手順の番号です。
- 01 テスト用の配信アカウントを用意する
- 02 つないだアカウントと承認の設定を確かめる
- 03 消せないものの名前の付け方を決める
- 04 読者データの扱いを決める
- 05 作成先を名前とIDで指定し、実行前に確認させる
- 06 下書きのまま1通ずつテスト送信してから稼働
- 07 AIの作業中は管理画面で同じものを保存しない
- 08 AIの報告をうのみにせず、画面で1件ずつ確かめる
- 09 作業ログを残し、使わない接続を片づける
安全確認の手順
作業前:テスト用の配信アカウントで試す
作業前:つないだアカウントと、承認の設定を確かめる
MCPでどのUTAGEアカウントにつながるかは、接続したときにログインしたアカウントで決まります。接続URLの末尾(
/mcp/mainなど)は区別のためのラベルで、アカウントを指すものではありません。複数のアカウントを持っている人は、AIに「配信アカウントの一覧を見せて」と頼み、目的のアカウントの中身が返ってくるかを確かめます。- オペレーターでつなぐ場合、公式マニュアルに書かれているのは、契約者がAPI権限を「利用可」にする手順です。筆者が確かめた範囲では、機能ごとに操作できる範囲を絞る設定は見当たりませんでした。つながったら、そのアカウントで使えるツールはすべて動かせる前提で考えます
- AIアプリには、ツールを使うたびに確認を出すか、「常に許可」するかの設定があります。筆者は、少なくとも作る・直す・消す・送るツールは、毎回確認が出る設定のままにしています(筆者の運用)
AIに一覧を出させて、目的のアカウントにつながっていると確かめた。書き込み系のツールを「常に許可」にしていない
作業前:消せないものの名前の付け方を決める
AIに作らせたものが後から見分けられるように、筆者は名前の付け方を先に決めて、指示文に書いています(筆者の運用)。
作るもの APIで消せるか 筆者の名前の付け方(例) ファネル・ステップ 消すツールなし 【テスト】2026-10-22_セミナー告知配信アカウント・シナリオ 消すツールなし 【テスト】2026-10-22_5日間ステップ読者 消すツールなし 自分のアドレスだけを使う 配信メッセージ 論理削除はできる(送信中は消せない) 管理用の名前の先頭に AI下書き_ページ・ラベル 消すツールあり(ラベルを消しても、読者に付いたラベルの情報は連動して消えないと書かれている) ラベルは本番の名前の決まりに合わせる テストが終わったら、名前の先頭を見て管理画面で片づけます。本番用に作るときは、名前を本番の決まりに合わせるよう、指示文に書いておきます。ラベルの名前の決め方はラベルの付け方と名前の決め方で書いています。
AIに作らせるものの名前の付け方を決め、指示文に書いた
作業前:読者データの扱いを決める
MCPには、読者の一覧・詳細、配信や開封の履歴、ファネルの登録者一覧(氏名・連絡先・登録経路など)を読むツールがあります。AIに読ませた内容は、AIとの会話の中に残ります。
- 筆者は、読者の名前やメールアドレスが一覧で返ってくる頼み方(「読者を全部見せて」など)はしません。数字だけ知りたいときは「人数だけ答えて」と書きます(筆者の運用)
- 読者を作るツールは、オプトイン(配信の同意)を取得済みのアドレスしか登録してはいけない決まりです。試すときは自分のアドレスを使います
- LINEの1対1チャットを送るツールは、テスト送信ではなく、実際に相手に届くメッセージです。筆者はAIに使わせていません(筆者の運用)
AIに読者の個人情報を一覧で読ませない頼み方と、テストに使う自分のアドレスを決めた
作業中:作成先を名前とIDで指定し、実行前に確認させる
作成先を書かずに頼むと、AIは自分でアカウントやシナリオを選びます。参考動画の中にも、作成先を指定しなかったために、テスト用ではなく別のアカウントにシナリオが作られた場面があります(おうちで稼ぐを科学する【W-INFINITY LAB】「UTAGEがMCP対応!一番簡単な連携方法を解説【Claude無料プランOK】」の33:12あたり。他の方の動画で、2026年4月の撮影です)。
筆者は、指示文の最初に作成先を名前とIDの両方で書き、実行の前に計画を見せるよう頼んでいます(筆者の運用)。
指示文の書き出し(例)【作成先】配信アカウント「【テスト】配信」(account_id:{配信アカウントID})の、シナリオ「【テスト】2026-10-22_5日間ステップ」(scenario_id:{シナリオID})
【進め方】作業の前に、使うツールと、作る・変えるものの名前とIDを一覧で見せてください。私が「進めて」と答えるまで実行しないでください。
【状態】配信メッセージは下書きのまま作り、稼働(予約)にはしないでください。IDの見つけ方は管理画面URLの読み方とアカウントID・シナリオIDの見つけ方、作業ごとに添えるURLはAIに設定作業を頼むとき、指示に添えるURLとIDの選び方にまとめています。
指示文に作成先の名前とIDを書き、AIが出した計画を読んでから「進めて」と答えた
作業中:下書きのまま、1通ずつテスト送信してから稼働にする
公式資料によると、AIが配信メッセージを作ると、状態は特に指定しなければ「下書き」になります。下書きから「予約」に変えると、配信が予約されます。
- テスト送信のツールがあります。ステップ配信とリマインダ配信のメッセージは、設定した日時を無視してすぐにテスト送信され、本番の予定はそのまま残ります
- 予約中のメッセージの送信日時や条件を変えると、配信予約が作り直されます。作り直しから5分間は再変更できません
筆者は、1通ずつ自分宛てにテスト送信し、届いた文面・リンク・配信解除のURLを確かめてから、その1通だけを稼働にしています。まとめて稼働に切り替えるのは、AIにも自分にも頼みません(筆者の運用)。
【UTAGE×Claude Code】ステップ配信を自動で作成&ラベルでセグメント分け設定する方法 おうちで稼ぐを科学する【W-INFINITY LAB】・2026年4月公開(他の方の動画です。撮影時点の画面です。見る範囲:10:44〜(作成先の指定)、12:57〜(テスト送信)、19:13〜21:55(設定ミスに気づいて直す場面)) 参考動画を見るときの注意- 撮影は2026年4月で、AIから使えるツールが23個から89個に増えた2026年6月19日より前です。AIの返答や画面は今と違うことがあります
- 動画の中で、残りのメッセージをAIにまとめて稼働に切り替えさせる場面があります。本番では1通ずつ開いて確かめ、テスト送信してから稼働にしてください
- ほかの参考動画では、ツールの承認を「常に許可」にしている場面があります。慣れるまでは、まねしないでください
AIが作った配信が下書きで入っていることを確かめ、1通ずつ自分にテスト送信してから稼働にした
公式:配信ツール(message_create / message_update / message_test_send)
作業中:AIの作業中は、管理画面で同じものを保存しない
AIがツールで書き換えている最中に、管理画面で同じメッセージやページを開いて保存すると、どちらの内容が残ったのかわからなくなるおそれがあります。筆者は、AIの作業中は管理画面を「見るだけ」にして、保存はAIの作業が終わってからにしています(筆者の運用)。参考動画でも、AIの設定ミスに気づいたとき、管理画面では保存せずに戻り、AIに直させています(20:35あたり)。
また、APIには1分あたり60回・1日あたり10,000回の上限があり、超えると 429 エラーになります。範囲の広い作業は、シナリオ1つずつのように区切って頼みます(筆者の運用)。
AIが作業している間、同じものを管理画面で保存していない。作業を小さく区切って頼んだ
公式:認証(レート制限)
作業後:AIの報告をうのみにせず、画面で1件ずつ確かめる
参考動画の19:13あたりでは、AIが「設定しました」と報告した配信条件が、実際にはラベルではなくメールアドレスの条件になっていました。AIの報告は、ツールを呼んだ結果の要約です。筆者は、報告ではなく管理画面で確かめたものだけを「できた」と数えています(筆者の運用)。
確かめる場所 見るところ 作成先 指定した配信アカウント・シナリオ・ファネルの中にできているか。ほかのアカウントに増えていないか 配信メッセージ 状態(下書き・稼働)、送信のタイミング、配信条件、件名・本文、配信解除のURL ページ 公開URLで表示し、ボタンやフォームの行き先が合っているか ラベル・読者 名前の付け方どおりか。付ける読者・外す読者を取り違えていないか 頼んでいない部分 「変えないこと」に書いた設定が変わっていないか APIでできない作業(アクションの作成、イベントの作成、シナリオの登録用URLの発行など)を、AIが「できた」と答えることがないかも気をつけます。参考動画でも、登録用URLを発行するツールがないため、管理画面からコピーしてAIに渡しています(23:12あたり)。なお今は、登録経路の一覧のツールで、すでにある登録経路の登録用URLを読むことはできます。
AIが作った・変えたものを、管理画面で1件ずつ開いて確かめた
作業後:作業ログを残し、使わない接続を片づける
後から「いつ、何をAIに変えさせたか」をたどれるように、筆者は作業のたびに短いログを残しています(筆者の運用)。
作業ログの項目(例)日時:2026-10-22 14:00
接続したアカウント:【テスト】配信(account_id:{配信アカウントID})
頼んだこと:5日間ステップの下書きを作る(指示文はそのまま貼る)
AIが作った・変えたもの:メッセージ5通(message_id:{メッセージID}…)
画面で確かめた結果:3通目の配信条件を手で直した
片づけ:テスト用シナリオは残す/不要なページは削除済み公式によると、APIのリクエストはすべて記録され、「API設定(β版機能)」ではキーごとの利用履歴を確かめられます。自分のログと合わせると、何が起きたかをたどりやすくなります。
使っていないAPIキーは「無効」にするか削除するよう、公式マニュアルが勧めています。MCP接続キーも「API設定(β版機能)」に並んでいて、無効にするとAIアプリとの接続は切れます(公式資料には書かれていませんが、2026年10月22日に筆者の環境で確かめました)。しばらくMCPを使わないときや、AIアプリを入れた端末を手放すときは、MCP接続キーを無効にし、AIアプリ側のコネクターもオフにするか削除しておきます(筆者の運用)。
作業ログを残し、使っていないキーとコネクターを片づけた
つまずきやすいところ
- 作成先を書かずに頼み、AIが選んだ別のアカウントにシナリオができる。シナリオはAPIで消せません
- AIの「すべて稼働にしました」をそのまま信じ、確かめていない配信が読者に届く
- ツールの承認を「常に許可」にして、確認なしで書き込まれる
- 「読者を見せて」と頼み、読者の名前やメールアドレスが会話に残る
- AIの作業中に管理画面で同じメッセージを保存し、どちらの変更が残ったかわからなくなる
- 接続後の運用はUTAGEのサポート対象外なのに、困ってからサポートに頼ろうとする。確かめ方は自分で決めておきます
連載のおわりに
連載『UTAGEの構造とURL』は、この記事で終わりです。管理画面の全体の地図から始めて、URLとIDの読み方、AIへの渡し方、MCPの始め方、そして安全確認までを順にたどりました。AIに作業を任せるほど、「どこに何があるか」を自分でわかっていることが、確かめる力になります。
NEXT STEP
AIに作業させる前の確認を、一緒に整えたいときは。
いまの管理画面を一緒に見ながら、テスト用アカウントの用意、指示文、確かめる手順を整えます。
LINEで相談する支援の内容はUTAGE構築サポートで紹介しています。