UTAGEには、プログラムから操作するための公式のAPIと、ChatGPTやClaudeのようなAIから操作するためのMCPがあります。どちらも2026年4月に公開され、6月に使える範囲が大きく広がりました。ただ、何でもAIに任せられるわけではありません。対象外の機能もあれば、作れても消せないものもあります。
この記事では、APIキーの発行、MCPのつなぎ方、そしてAIにできること・できないことを、公式の資料をもとに1枚の表にまとめます。実際の接続画面は、他の方が公開している解説動画で見られるようにしました。
前の記事:AIに設定作業を頼むとき、指示に添えるURLとIDの選び方/次の記事:MCPでAIに作業させる前の安全確認チェックリスト
- 用意するもの
UTAGEの管理画面(契約者のアカウント、またはAPI権限のあるオペレーター)と、MCPに対応したAIアプリ
- この記事の手順
- できるようになること
UTAGEとAIをMCPでつなぎ、AIに頼める作業と頼めない作業を表で見分けられる
- この記事でできること
- UTAGEとAIをMCPでつなぎ、AIに頼める作業と頼めない作業を表で見分けられる
- 所要時間
- 約12分(読む時間。接続そのものは数分)
- 用意するもの
- UTAGEの管理画面(契約者のアカウント、またはAPI権限のあるオペレーター)と、MCPに対応したAIアプリ
機能の範囲・手順・上限は、2026年10月22日にUTAGE APIドキュメントと公式マニュアルで確かめたものです。今後変わることがあるので、作業の前に公式の資料も見てください。参考動画は他の方が撮影したもので、この記事やUTAGEの運営とは関係ありません。「筆者は〜している」と書いた部分は、UTAGEの決まりではなく筆者の運用です。
API・MCP連携を始める手順
APIとMCPのどちらを使うかを決める
公式の資料では、使い方が2つに分かれています。
- MCP(AI連携):claude.ai や Claude Desktop などのAIアプリにUTAGEをつなぎ、日本語で指示して操作します。プログラミングの知識は要りません
- REST API:自社のシステムや自動化ツールから、HTTPのリクエストでUTAGEを操作します。こちらはAPIキーを発行して使います
公式の「利用イメージ」では、AIアプリがMCPサーバーを通してUTAGE APIを呼び出す流れになっています。つまり、MCPでAIにできることは、APIでできることの範囲に収まります。AIに作業を手伝ってもらいたいだけなら、MCPから始めれば足ります。
自分が使いたいのが、AIとの対話(MCP)か、プログラムからの連携(API)かを決めた
MCPそのものの考え方を知りたい人へ:最新技術MCPの正体は、「すごい説明書」でした。(ゆるコンピュータ科学ラジオ。UTAGEの話ではない一般向けの解説です)
MCP(AI連携)- 自分
- AIアプリに日本語で指示
- AIアプリ(Claude など)
- MCPサーバーのツールを呼ぶ
- UTAGE MCPサーバー
- UTAGE APIを呼ぶ
- 認証:OAuth(ログインして許可)
REST API- 自社のシステム・自動化ツール
- HTTPのリクエストを送る
- UTAGE API
- https://api.utage-system.com/v1
- 認証:画面で発行したAPIキー
APIキーは、プログラムで使うときだけ発行する
APIキーは、管理画面の右上のアカウントメニューにある「API設定(β版機能)」で管理します。この画面には2種類のキーが並びます。
キー 用途 発行のしかた 画面発行キー 自社のシステムやWebサービスとの連携(REST API) 「画面発行キー」の「追加」→ 管理名称を入れる → API利用ポリシーに同意して「保存」 MCP接続キー AIアプリとの連携 手動では作れない。AIアプリからMCPで接続したときに自動で発行される。無効にすると、そのAIアプリとの接続が切れる(筆者が確かめました) 画面発行キーが表示されるのは、発行したときの1回だけです。なくした場合は新しいキーを発行します。公式マニュアルは、使っていないキーを「無効」にするか削除することを勧めています。キーごとの利用履歴も、この画面で確かめられます。
MCPでつなぐ場合、ほとんどのAIアプリではAPIキーを手で扱う場面はありません(例外はこの後のCursorだけです)。APIキーをAIとのチャットや共有の文書に貼る必要はないので、貼らないでください。貼ってしまったときは、そのキーを無効にして新しいキーを発行するのが安全です(公式の手順ではなく筆者の考えです)。
MCPだけを使うならAPIキーの発行は要らない、と確かめた(APIを使う人は、発行したキーを安全な場所に保存した)
MCPの接続URLをAIアプリに登録する
MCPの接続URLは1つです。これをAIアプリに登録すると、初回にUTAGEのログイン画面が開き、API利用ポリシーに同意して「許可する」を押せば接続が終わります(OAuth 2.1 という方式の自動認証です)。
https://api.utage-system.com/mcp
https://api.utage-system.com/mcp/{識別子}
- 通常の接続URL1つのUTAGEアカウントをつなぐとき
- 識別子複数のアカウントをつなぐとき、main・sub のように末尾を変えて別々に登録する(半角小文字の英数字とハイフン)
MCPの接続URL。末尾の識別子は接続を区別するラベルで、どのアカウントにつながるかはログインしたアカウントで決まる 公式のセットアップガイドに載っているAIアプリごとの登録場所は、次のとおりです。
AIアプリ 登録する場所 認証 claude.ai(ブラウザ版) 左下の「カスタマイズ」→「コネクター」の「+」→「カスタムコネクターを追加」 ログインして許可 Claude Desktop 「設定」→「コネクター」→「追加」→「カスタムコネクターを追加」 ログインして許可 Claude Code プロジェクトの .mcp.jsonに接続URLを書く初回実行時にブラウザで認証 ChatGPT(デスクトップアプリ) 「設定」→「プラグイン」→「MCP」→「追加」→「MCPサーバーを追加」 ログインして許可 Cursor mcp.jsonに接続URLと、画面発行キーを書くAPIキー(OAuthではない) - オペレーターのアカウントで使うときは、先に契約者が「オペレーター管理」で、そのオペレーターの「API設定」を「利用可」にしておきます。ログイン画面では「オペレーターの方はこちら」を押し、オペレーター用のログインURLも入れて入ります
- Cursorでは設定ファイル(
mcp.json)にAPIキーをそのまま書きます。そのファイルを人に渡したり、Gitで共有したりしないようにします(筆者の注意) - つないだら、AIに「UTAGEのファネル一覧を取得して」と頼み、ツールが呼び出されるかを確かめます(公式の動作確認の手順です)
- 接続すると、「API設定(β版機能)」の「MCP接続キー」に新しいキーが1つ増えます
【UTAGE × AI】UTAGEをClaude Codeに接続する方法【MCP接続のやり方】 おのだまぎー【LINEマーケティング】・2026年9月公開(他の方の動画です。撮影時点の画面です。見る範囲:2:55〜6:00) 参考動画を見るときの注意- タイトルは「Claude Code」ですが、動画で操作しているのは Claude のデスクトップアプリのコネクター画面です。上の表の「Claude Desktop」の行に当たります
- 動画の後半では、ツールの承認を「常に許可」にしてよいと話しています。慣れるまでは、AIがツールを使うたびに確認が出る設定のままにしておくのがおすすめです(筆者の考え)
- ボタンの名前や位置は変わることがあります。手順は公式のセットアップガイドで最新のものを確かめてください
使っているAIアプリに接続URLを登録し、「ファネル一覧を取得して」で一覧が返ってきた
できること・できないことを表で確かめる
公式のツール一覧(89個)を、エリアごとに「読む・作る・直す・消す」に分けました。○はツールがあるもの、×はないものです。★は公式資料で「プレビュー機能。仕様は今後変更される可能性があります」と書かれている分野です。
エリア 読む 作る 直す 消す ファネル ○ 一覧(名前で検索)。数字・登録者・登録経路は★ ○ ○ 名前・メモ・共通のJavaScript × ステップ ○ ○ ○ 名前・並び替え × ページ ○ 一覧・中身 ○ ○ 部分更新 ○ 配信アカウント ○ ○ × × シナリオ ○ ○ × × 配信メッセージ★ ○ 中身・配信統計 ○ 指定しなければ下書きで作られる ○ テスト送信も ○ 論理削除。送信中は消せない 読者★ ○ 一覧・詳細・配信や開封の履歴 ○ オプトイン済みのアドレスだけ ○ ラベルの付け外しも × 共通読者★ ○ 詳細・登録シナリオ・ラベル × ○ メモ・共通の項目、ラベルの付け外し × LINE友だち★ ○ 一覧・詳細・1対1チャットの履歴 ○ シナリオへの登録、1対1チャットの送信 ○ リッチメニューの切り替えも × LINEテンプレート★ ○ × × × LINEのカスタム送信者★ ○ ○ ○ ○ ラベル★ ○ ○ ○ ○ アクション★ ○ 一覧だけ × × × 登録経路(ファネル・シナリオ)★ ○ 一覧・集計 × × × メディア(画像・動画・音声) ○ 一覧・フォルダ ○ アップロード × × 商品・決済、会員サイト、イベント・予約、パートナー × × × × 売上については、ファネルの数字(★)で、ページごとの売上件数・売上金額の集計だけを読めます。2026年10月22日に筆者が同じ集計をAPIで呼び出し、ステップごと・ページごとの売上件数・購入率・売上金額が返ることを確かめました。商品や決済の設定、1件ずつの売上を扱うツールはありません。
このほか、シナリオで使える置き換え文字の一覧、ページの要素やHTMLメールの要素、LINEのメッセージの種類、配信条件の種類を調べる「定義の参照」のツールと、全ツールを探せる
find_toolsがあります。【保存版】UTAGE×AIでメール・LINE配信できること全部解説 UTAGE攻略チャンネル・2026年7月公開(他の方の動画です。撮影時点の画面です。見る範囲:1:56〜10:41) 参考動画と公式資料の違い動画では「シナリオの更新」もできると話していますが、2026年10月22日時点の公式資料では、シナリオのツールは一覧と作成だけです(上の表のとおり)。食い違うときは公式資料を正としてください。
次にAIに頼みたい作業が、表のどのエリアの、どの列に当たるかを確かめた
対象外の機能と、作ると消せないものを押さえる
表の×のうち、特に気をつけたいのは次の3つです。
- 対象外のエリア:商品・決済、会員サイト(サイト・コース・レッスン・受講生)、イベント・予約、パートナーは、2026年10月22日時点の公式資料にツールがありません(売上はファネルの数字で集計を読めるだけです)。管理画面のURLからIDを渡しても、AIはMCPで操作できません
- 作れるが消せないもの:ファネル、ステップ、配信アカウント、シナリオは、作るツールはあっても消すツールがありません。AIに作らせたものは、管理画面で自分で片づけることになります。読者も、作れても消すツールはありません
- 作った後で変えられない項目:ページの
content_type(要素で組むか、HTMLを直接入れるか)と、配信メッセージのchannel(メール・LINEなど)とtype(ステップ・リマインダなど)は、作成後に変えられません
このほか、公式資料にはこんな決まりも書かれています。
- アクションは一覧を読めるだけで、作る・直すのは管理画面での作業です
- ライセンス制のファネルなど、APIでの操作が制限されているものは 403 エラーになります
- APIでメールを作るときは、本文に配信解除のURL(
%cancel%か%cancelall%)が必須です。ないとエラーになります - ページや配信メッセージの更新は、送った項目だけを変える部分更新です。ただし、ページの要素(
elements)や、メッセージの配信条件(conditions)・LINEのメッセージは、送るとその中身で全体が置き換わります - 読者を作れるのは、オプトイン(配信の同意)を取得済みのアドレスだけです
★の付いた分野は、仕様が変わる可能性があると公式資料に書かれています。筆者は、★の分野で作業するときは、作業の前に公式資料のその分野のページを読み直しています(筆者の運用)。
頼みたい作業が対象外のエリアに入っていないこと、作ると消せないものが含まれるかどうかを確かめた
回数の上限(レート制限)を知っておく
APIには、呼び出せる回数の上限があります。公式資料に書かれている値は次のとおりです。
上限 内容 超えたとき レート制限 60回/分、10,000回/日 429 rate_limit_exceeded作成数の上限 データを作るAPIには、1時間あたり・月間・累計の作成数の上限がある(具体的な数は資料に書かれていない) 429 hourly_limit_exceededなど読者の作成は、分あたりのレート制限の対象外で、代わりに作成数の上限で管理されます。いまの状況は、応答に付く
X-RateLimit-LimitX-RateLimit-RemainingX-RateLimit-Resetのヘッダーでわかり、超えたらX-RateLimit-Resetの時刻まで待ってやり直すよう案内されています。MCPのツールもUTAGE APIを呼び出すしくみなので、筆者は「全シナリオの全メッセージを読んで」のような、ツールを何十回も呼ぶ頼み方は避け、範囲を絞って頼んでいます(筆者の運用)。
一度に頼む作業の量が、上限に届くほど大きくないかを考えた
公式:認証(レート制限)
接続後の運用はサポート対象外だと知っておく
公式マニュアルには、「API及びMCP接続後の具体的な運用方法等はUTAGEサポート対象外」と書かれています。接続の手順は公式のガイドがありますが、AIに何をどう頼むか、AIが作ったものをどう確かめるかは、使う側が自分で決めることになります。
AIが設定を間違えたときに気づけるように、筆者は「AIの報告をそのまま信じず、管理画面で1件ずつ確かめる」ことを決まりにしています。その確かめ方を、次の記事でチェックリストにまとめます。
接続後の作業は自分で確かめる前提だと理解した
つまずきやすいところ
- 2026年6月19日より前の解説を読んで、「配信文はAIで設定できない」と思い込む。この日にツールが23個から89個に増え、配信メッセージ・読者・LINE・ラベルなども扱えるようになりました
- MCPの接続のためにAPIキーを発行し、チャットに貼ってしまう。Cursor以外はログインして許可するだけで、キーは要りません
- オペレーターでつなごうとして失敗する。契約者が先に、そのオペレーターのAPI権限を「利用可」にしておきます
- 複数のUTAGEアカウントを、すべて同じ
/mcpで登録する。1つしかつながらないので、末尾を変えて登録します - AIに会員サイトやイベントの設定を頼んでしまう。2026年10月22日時点で、これらのツールはありません
- 試しにAIにファネルやシナリオを作らせ、消せないものが本番の画面に残る。試すときはテスト用の名前を付けます
次の記事
この記事では、API・MCPのつなぎ方と、できること・できないことを整理しました。次の記事「MCPでAIに作業させる前の安全確認チェックリスト」(連載8/8)では、テスト用アカウントの用意から、AIの報告を管理画面で確かめるところまでを、作業前・作業中・作業後のチェックリストにまとめます。AIに渡すURLとIDの選び方は、前の記事「AIに設定作業を頼むとき、指示に添えるURLとIDの選び方」に書いています。
NEXT STEP
AIに任せる作業の範囲を、一緒に決めたいときは。
いまの管理画面を一緒に見ながら、MCPで頼める作業と、管理画面で自分で行う作業を分けます。
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